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市場も、農産物も、
大切なことは"対話"
 マツタケのようなコリコリとした歯ごたえと、どんな料理にも従順にマッチしてしまう中立的なその風味ーーー。まだ、日本に登場して15年ほどの「エリンギ」。これを栽培しているのが鷹田さんです。ふるさと管内ではただ一人、また、秋田県においても生産者は九人と貴重な存在の鷹田さん。きのこ栽培を始めた平成2年からの6年間は「平茸」を栽培していましたが、市場の動向をにらみ、エリンギに着手。2年間の試験栽培の後、平成10年からこれまでの10年間は、奥さんである芳子さんと共に、水稲2ヘクタール、スイカ0.8八ヘクタールのほかはエリンギ栽培一筋を貫いてきました。
 栽培品種は、韓国由来の「クンヌタリ」。9間?11間の作業場には、常時7万5000体の菌床ビンが棚に整列。毎日1450本のビンを作り、それと同じ数のビンから収穫し、県内や関東市場へ出荷しています。
作業工程は、杉100%のおがくずやこぬか、乾燥栄養剤などを混ぜた「オガコ」と呼ばれる粉を専用蒸し器で熱し、冷ましたものを専用ビンに入れ、いわゆる「種まき」となる菌の貼付を専用の機械で行ないます。それを、室温約20度、湿度70%の培養室で約40日間培養。培養のサインとなる、ビン全体が白くなったところで、播種(はしゅ)部分を切断(菌掻)、別室に移動させます。その後、徐々にエリンギが顔を出し、約20日ほどで出荷となります。
 「エリンギ栽培仲間では、作業場のことを"工場"と呼びます。農家というよりも、"職人"の感覚に近いのかもしれません」と鷹田さん。その意識は、販売面にも表れており、「何よりも大切な市場からの信頼をつないでいくため、実際に築地や横浜などの市場に出向き、現地のバイヤーの方とのコミュニケーションを密にしている」のだとか。
 秋田県産のエリンギを消費者に定着させたいーーー。太陽のような笑顔で語る鷹田さんの表情から、一貫した強い想いが溢れ出ています。
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